4/12/2012

言いたいことは先に。

昨年の10月、生まれて初めて学会というものに出させてもらい、しかもそれが自分の専門(文化人類学)とは異なる分野(英語教育学)であった事は既にこのブログに書いた通りだ。
もちろんそれ自体、僕にとって大きなプラスの経験だったのだが(そして大学院にアピールする最高の材料になったのは言うまでもない)、今日はその準備の時思った事を書こうと思う。

僕がネイティブの先生の所にスライド原稿を持って行ってディスカッションをした時、二つ気づいた事がある。
一つは「言いたいことは先に」という英語の原則が、どれほど大事かということ。
最初の内は、何度持って行っても「言いたいことがわからないわ」と言われ続けた。校正をして、自分で完璧だと思ってもダメ出しを喰らい続けた。
そしてある時ふと思い出した。

「言いたいことは先に」の原則。

自分が塾講師をやっている時、生徒に散々言ってきたことを、まさか自分が忘れていたとは。

つまりこういうことだ。

僕の初期のスライドでは、(1)英語教育の現状の説明、(2)政府の改革案の説明、(3)(2)に対する研究者たちの意見、(4)自分の意見、という構成になっていた。要はバックグラウンドの説明から入って、自分の主張を最後に持ってくるパターン。これは典型的な「日本的」構成で、先生からは"so, what is your point?"とか"what is your opinion?"とか言われまくった。
これを変えて、(1)問題点の提示と自分の研究の意義、(2)英語教育の現状とそれに対する自分の意見、(3)政府の改革案の説明とそれに対する自分の意見、(4)研究者の意見とそれに対する自分の意見、(5)(2)~(4)を踏まえた上の、自分の改革案の提示、という構成にした。自分の言いたいことは何なのか、この研究は何の為にやっているのか、現状での問題点は何で、自分はどう変えたいのか、を一枚一枚のスライドに持ってくることが重要だったわけだ。

英語の文章を書くときにはこの方法に慣れてきたけど、プレゼンにもこの原則が適応されるとは。向こうに行く前に良い勉強になった。

もう一つ気づいた事は、また稿を改めて。

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